9/10(木)、9/11(金)の2日程に渡り、上智大学の国際学生寮にてLGL研修を実施しました。

LGLとは、Living Group Leaderの略であり国際学生寮に存在する7〜15名から成る多様な学生グループのまとめ役を意味します。
そんなLGLがリーダーとして活躍するために、日々の活動から課題や求められるスキルを洗い出し、目標達成機能としてプロジェクトマネジメントスキルやイベントプランニングスキル、集団維持機能としてリーダーシップの向上を支援しました。

 

 

プロジェクトマネジメントでは、ポイントを3つに絞り必要なスキルやマインドについてレクチャーしました。

①プロジェクトとは何か

当たり前ですが、プロジェクトをマネジメントするのがプロジェクトマネジメントなので、そもそもプロジェクトとは何かを知らないわけにはいきません。
プロジェクトには「誰もやったことがないことをする独自性」と「先を見通した計画を要する有期性」という2つの特徴があり、それらが相反する性質を持つが故に矛盾を孕むことを説明し、プロジェクトの招待を伝えました。

②プロジェクトの意味や強み
アポロ計画等の世界的に有名なプロジェクト事例を紹介することで、なぜ「プロジェクト」として立上げて推進していくことに意味や強みがあるのかについて理解を促しました。

③目標設定やタスク細分化、マイルストン設定の仕方
LGLが実際に担っているプロジェクトの目的について考えてもらうワークを実施することで、いま学んだ知識を自分の実業務に紐づけて活用できるように支援しました。また、LGL業務の意義について考えてもらいました。
イベントプランニングでは、ポイントを2つに絞り、講義しました。
①イノベーションの起こし方

魅力的なイベントを企画するためにはイノベーティブである必要があることを説明した上で、イノベーションの定義や歴史的な変遷について解説しました。

適切なプロセスを踏むことで誰にでも創造的なイベントプランニングができることを伝え、イノベーションを生み出す思考法として注目されているデザインシンキングの実践方法を伝えました。
②イベントプランニングの実践
インプットだけでなくアウトプットを通じてスキルの定着化を図りました。オンラインホワイトボードを用い、実際に実施予定の「お互いの文化等について学び合う学習会」を企画しました。デザインシンキングの手順に則りブレインストーミングやグルーピングを実践する中で、問題定義の方法や問題解決の方法についても伝えました。
リーダーシップでは、ポイントを4つに絞り伝え、スキルの向上を支援しました。

①リレーション構築

リーダーシップを発揮するにあたって「話す」ことに目が行きがちですが、相手に伝わるよう「話す」ためにはまず「聴く」ことで相手を理解する必要があること、「聴く」ためには相手に安心して話してもらえるように「リレーション構築」をする必要があることを示し、リレーションスキルを伝授しました。

②聴く

ただ聞くことと傾聴(聴く)の違いや重要性について示した後、具体的なスキルについて解説しました。
また、良い例や悪い例のデモ実演を見せ、ワークを実践してもらうことで、学習理解を促進しました。
③チームビルディング
チームビルディングは「リレーション構築」にとって重要な役割を担うこと、どのようなステップを経由してチームを”One Team”に導くのか、リーダーに必要な側面とは何かについて講義しました。
④ソーシャルスタイル分析
人それぞれ特有のコミュニケーションスタイルが存在し、大きく4つに分類できることを伝えた上で、受講者全員のコミュニケーションスタイルを特定し強みや弱みをまとめ、お互いに共有してもらうことで、相手のタイプの特徴を理解してコミュニケーションすることの重要性を示しました。
LGL研修に参加した学生からは、
・前期からLGLを務めているが相談をあまり受けたことがなく、どのように話を聞くべきか、どうしたら相談したいと思ってもらえるのか考えていた中で「話す」よりも前に「リレーション構築」や「傾聴」が大切だと知り、LGL活動の間だけではなく、普段から心にとめておこうと思いました。
・ブレインストーミングやグルーピングをしてイノベーションを起こす方法はとても便利で、イベントプランニングのみならず様々なことにすぐに応用したいです。
・単なる言葉や態度でリードすることでは不十分で、具体的な明確なゴールを持ってこそ、一つ一つの自分の指示が意味を帯びてくることを学んびました。
等のご感想をいただきました。
参加者全員分の感想を載せたいほどに一人ひとりが素晴らしい感想を書いてくれたのですが、特に惹かれたものを抜粋いたしました。
実は、運営陣による事前ミーティングにて「LGLとしての生活だけでなく今後の人生に役立つコンテンツとしてレクチャーしたい」という話題が上がっていましたが、与えたいインパクトを残せたのではないかと思います。
(アソシエイト 新井)